私の事業承継の条件


2018年の年始はこんな話をしました。

2018年 お正月。

私は、2人の息子を目の前にして、こう言いました。

「もし、丸安毛糸を継いでくれるのであれば、入社の条件が2つある。」

突然何だ!!?? (笑)

黙って聞く、息子たち。

「1つは、今の丸安毛糸が直接的にやっていない、新しいビジネスプランを描いてくること。
それをきちんとプレゼンテーションすること。」

「2つ目は、岡崎君の人柄、人間性、そしてそのビジネスプランに賛同して、一緒にやるよ!と言うパートナーを連れて、2人で入社すること。
そう、企業内起業をすることです。」

それは昨年の暮れ、奥ノ谷塾で短パン社長と話をしていてふと思いついたことなんです。

「ニットは、もし息子さんが来年4月に入社することになったら、何をさせますか?」

話の中で、短パン社長がそう私に問いかけました、、、
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今会社の事業承継が大きな問題になっている。

日本には技術を持った立派な会社がたくさんあります。

業績が悪い、、、人が集まらない、、、
そのような理由で会社をしめるケースよりも、「後継者がいない」、、、
跡継ぎがいない理由でやめてしまう会社がもの凄く多いと聞きます。

幸運にも、私の息子は、絶対に継がない、とか、やりたくないと言うことではなく、
やってもいい、やりたい。と思ってくれています。

だから私も日々、次世代のことも多少はね、、、意識をしながら仕事をしている。

でもね、、、

一体いつ入れるのか、、、
いつ入ることになるのか、、、
どう入れるのか、、、

何となくイメージはしているものの、まだ漠然としていました。

一緒に勉強をしている同世代の経営者の2代目、3代目が昨年あたりから、その会社に
入社するようになってきました。

そんな話を聞いていると、焦りではないけど、自分はどうなんだろう、、、
より一層考えるようになったんです。

私の長男は、大学卒業後、好きな広告関係の会社に入り、今年4月で社会人3年目を迎えるし、次男は今年の4月、新卒で採用された大手の会社に行くことが決まっています。

私はまだまだ元気だし、まだまだ自分自身、やりたいことが山のようにある。(笑)

息子たちよ、今すぐ、助けて〜〜と言う段階では全然ないし、スタッフも皆んな凄く頑張ってくれているから、会社は順調です。

だから、いつなんだよ、、、
どうするんだよ、、、

ただ継ぐだけじゃなくて、やりたいことをやって欲しいな。

息子たちよ。
一体、やりたいことは何なんだい!?
得意なことは?
好きなことは?

「ニットは、もし息子さんが来年4月に入社することになったら、何をさせますか?」

短パン社長に、唐突に聞かれた時、私はこう答えていたんです。

「とりあえずは、会社のこと覚えて、、、それから糸のこと覚えて、、、」

そう言う時代じゃないと思うんですよね、、、

私の答えを遮るように、彼は私にそう言いました。

そう、もうそう言う時代じゃない!

そんなことはわかっていながら、「とりあえずは、、、」

そう答えていた自分。

ダメだよね。(笑)

「他人のメシを喰わなきゃダメ」

学校を卒業して、すぐに親の会社に入るのではなく、他社で働いて、そこでお給料をいただき、経営者と言う立場ではなく、従業員の立場や思いもわかった方がいい。

そんな意味で、昔は「他人のメシを喰わなきゃダメ」って言われていた。

私も、学校卒業後、大手商社に入り5年間働きました。

でもね、、、

従業員の立場や思いを知るために、、、な〜んてこれっぽっちも考えたことなかった。
とにかく、沢山働いて実績を積んだ。それでいただけるお給料が、本当に嬉しかった。

今思えば、そう言う目的で他の会社で働くことは、何の意味もないと思うな。
特に今は、働き方もどんどん変わっている時代。
経営者と従業員の関係も、変化している時代です。

でも、私は、いずれ親の会社を継承するとしても、他社で働く意味はもの凄く大きいと思うし、それは私の考えではマストなんです。

他を知ることは大きな財産だからです。

これだけ変化の激しい時代です。

いくら勉強をしても、セミナーに通っても、それは机上のことにしか過ぎません。
実社会で、叩かれ学ぶ。失敗しながらも行動していくことが不可欠だと思っています。
他社で学ぶ、実社会で学ぶことこそ、大きな力になり得ます。

私は、商社で働いた経験をもとに、丸安毛糸で新しい部門を作りました。

私が丸安毛糸に入社したのが、28歳の時。
5年、外のメシを喰いました。(笑)

商社では繊維製品をやっていた部署で、台湾から始まり、香港、中国本土から製品を輸入しました。

今思えば、本当に草分け的な仕事でしたね。
毎月、香港、中国(上海)へ出張に行き、たくさんの製品を買い付けました。
まだ、人民服のような服を着ていた暗い暗い中国。(天安門事件の時代です。)

その製品のノウハウを持って、丸安毛糸に入社し、当時糸の販売しかしていなかったのですが、海外製品のOEM事業を立ち上げたんです。

そう、、、
かつての私もそうだったんだ。

新しい事業、新しい部門の立ち上げを会社への入社、事業承継の条件にしよう。

それまでは、ガンガンやります。
私のやりたいことを、今の社員と一緒に実現していきます。

既存のことは、今の社員が十二分にできます。
今の社員がそれを進化させることも可能なんです。

だから、次世代には全く新しい考え、ノウハウを持ち込んで、成長させて欲しい。

そう思うんです。

今日の短パン社長のFacebookの投稿からです。

今朝もとあるスタバからおはようございます。
ボクが毎日書き続けているブログは今日で丸8年を迎えました。スゴいね。よくがんばりました。

寿司屋の世界では、シャリ炊き3年、握り8年が当たり前らしい(笑)あ。昔の話ね。ケイスケから聞きました。今は知らないです。
だって修行長いもんね。今はそんなに要らないでしょ。即実践が当たり前。
とりあえず会社の環境に慣れるまで。とりあえず1年はこの部署で。とりあえず最初は、とりあえず、とりあえず、、、と、この言葉こそが命取り。その間に環境は激変しちゃう。スピード大事。想像力豊かな若者たちにはどんどん新しい事やらせたり、やりたい事をやらせて、共に成長していく。今はそれが好ましい。

ボクは40歳。だからこうしてブログを続けます。ボクと近い世代、や、それ以上の人たちはブログはマストだと思う。なぜなら若者たちに勝てるのはそこくらいだから(笑)
20代の人たちは、社会人になる前からもともとスマホを持っている。SNSも使っている。ボクたちとはスタート地点が違う。使い方も上手だし、表現の仕方も秀逸。だからボクのやってる事をただ教えるのは正しい判断ではない。考え方や想いは共有しても、いざ、それを使う方法は彼らに託す。仕事と遊びを別で考えず、遊びもある意味仕事につながっている。そしてまた、仕事も遊びの要素がある。こういう事を伝えていきたいよね。
明日からボクのブログは9年目に突入です。これからも引き続き毎日発信していく事をここに誓います。

これ、次世代に継承しようとしている人、必読だね。

そう、まさに「とりあえず、、、」は何も生まない。

とりあえず、丸安毛糸の会社のことを知ってルールを覚え、とりあえず業界のことを学んで、繊維の商習慣を理解して、糸と製品を覚えて、、、そんなことやってるうちに、1、2年があっと言う間に過ぎてしまいます。

その間時代はどんどん変化する。
大事な2年間、既存のことを何やかんや勉強しているうちに、、、
結局何〜にも変わらない、、、

お料理を出すお店だって、今活躍しているのは30代。
最初から新しい感覚で新しい料理を作り、自分たちの価値観をガンガン作り上げている。
皿洗いから修行を積んで、50代で自分の店を持って、、、なんてやってたら、死んじゃうよ。(笑)

私は次世代には、そんなことはゼッタイにさせない。
はじめから新しい感覚でやってもらい、それと「今」を共有し成長していきたいな。

私の事業承継の条件

「1つは、今の丸安毛糸が直接的にやっていない、新しいビジネスプランを描いてくること。
それをきちんとプレゼンテーションすること。」

「2つ目は、岡崎君の人柄、人間性、そしてそのビジネスプランに賛同して、一緒にやるよ!と言うパートナーを連れて、2人で入社すること。
そう、企業内起業をすることです。」

さて、どんなウキウキするビジネスプランを作ってくるだろうか。

どんな魅力的なヤツを連れてくるだろうか。

とっても楽しみですね〜。

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岡崎博之

岡崎博之

私は1963年、東京の下町両国に岡崎家の長男として生まれました。 生まれも育ちも、住まいも会社も、みんな両国のチャキチャキの江戸っ子です。せっかちで、いつもかなり熱くなっちゃう怒りん坊、、、だけど涙もろい性格。(笑) 家業の60年を超える老舗ニット会社、丸安毛糸株式会社の3代目社長になり、14年が経ちました。 これからは「世界中のニットを愛する人たちが集う会社」を目指して、どんどん世界に出て行きたいな。 海外留学の経験から、世界の人と交流することが大好き。旅をすること、ゴルフをすること、美味しいものをたくさん食べることが、大切なライフスタイルです。最近はそれに加えて、カメラを持ち歩きたいな!なんて考えています。
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